« 日本文化を意識したラベルのワイン: Bordeaux Origami(ボルドー・オリガミ ) | トップページ | アート作品の一部になってみました!@New Horizon(表良樹展) »

2013/08/01

『TPP 黒い条約』(集英社新書・中野剛志編):開国というよりは、日本からアメリカへの新たなる参勤交代のはじまり?!

Dscn4393

『TPP 黒い条約』(集英社新書・中野剛志編)

TPPについて危惧する人々は、その本質をTPPについて知らない人に伝えようと賢明にメッセージを発しようとするあまり、うざったるがられたりしていないでしょうか(苦笑)? 

TPP関連の議論は至るところにあるので、勝手ながら私の思うところを。やれ「平成の開国」だとか「第三の開国」などと位置づけ、まるでアメリカと対峙しているように表現されることが多いけど、じつのところ、関ヶ原の戦いが終わった後の徳川幕府(アメリカ)と外様大名(日本)みたいな関係の強化もしくは総仕上げが、TPPってことでしょうか。

鳩山元首相の頃に廃止になった日米の「年次改革要望書」も、そのじつ、日本からアメリカへの参勤交代みたいなもので、アメリカからの要望は受け入れても、日本からの要望はスルー。その参勤交代での献上品は、いよいよ「日本の主権」だったり「医療分野の改革(改悪)」だったりする。

こうやって書くと、いかにもアメリカは謀略ばかり立てる悪者みたいに感じるかもしれないけど、そのじつ、アメリカ大使館のウェブサイトを見ると、政策関連のメニュー一覧には、日本にたいする「要求!」の書類が、堂々と日本語に訳され公開されています。しかも相手が誰だろうとブレない。で、それを読むと、むしろ何をいってるのかわからなくなるのが日本側の対応。アメリカ側にも日本側にも「憂慮」(爆)するあまりか、世間に流布する翻訳は「意訳」どころか「偽訳」とも思えるものも多く、これでは、ますます日本古来の「言霊信仰」(特に私が信じているわけではありませんが)も薄れるわけであります。

話を『TPP 黒い条約』に戻しまして、TPP以前にも以上のような流れが昨今の日米関係にあることを明快に書かれている関岡英之氏の「第二章 米国主導の「日本改造計画」四半世紀」を最初に読んでから、「第一章:世界の構造変化とアメリカの新たな戦略―TPPの背後にあるもの―」(中野剛志氏)と読み進めても、この本は興味深いかなというのが読了後の雑感。

最後に余談ですが、アメリカとEUとの間でも行なわれているTPPのような交渉が大もめにもめて、特にフランスが「自国文化の保守」を理由としているようですが、国際条約(TPP)が日本の法律よりも上にくるということは、文化の変容も余儀なくされる可能性大ということ。そういえばEUは会合等で各国に通訳がついて議論されるようですが、TPPでは日本語も非関税障壁なのでしょうね、すべて英語です。

これは全くの戯言として読み流していただきたいのですが、第二次世界大戦後、文豪・志賀直哉が、文法が整理され美しいフランス語を公用語にという「日本語廃止論」を唱えたこともあった。それ以前にも英語公用化論は議論されていたりするわけですが、フランス語に目をつけた志賀直哉は、フランス語に「憧れの文化」までをも見たのかもしれない。まあ、到底、日本国内では受け入れられない志賀直哉の「日本語廃止論」ではありましたが。



« 日本文化を意識したラベルのワイン: Bordeaux Origami(ボルドー・オリガミ ) | トップページ | アート作品の一部になってみました!@New Horizon(表良樹展) »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/91790/57905850

この記事へのトラックバック一覧です: 『TPP 黒い条約』(集英社新書・中野剛志編):開国というよりは、日本からアメリカへの新たなる参勤交代のはじまり?!:

« 日本文化を意識したラベルのワイン: Bordeaux Origami(ボルドー・オリガミ ) | トップページ | アート作品の一部になってみました!@New Horizon(表良樹展) »