« 2013年4月 | トップページ | 2013年6月 »

2013年5月

2013/05/29

和菓子には愛でる楽しさがある:亀屋良永の青梅

Dscn3770
寺町御池角というよりは、本能寺前そして京都市や市役所前にある和菓子店「亀屋良永」のウインドウに飾られていた「青梅」。

梅雨入りしてジメジメした感もありますが、新緑をも思わせる青梅の色味は、どこか清々しさというか、さわやかさを感じさせてくれました。

2013/05/21

「反・幸福」=「吾唯知足」(われ、ただ足るを知る):『反・幸福論』(佐伯啓思=著)

Dscn3744

こういうタイトルにはピンとくるという一冊『反・幸福論』(佐伯啓思=著)
どうも自分自身は「ポジティブシンキング」だとか、
一方的な方向ばかり見るのが苦手ということもありますが。苦笑。
いや、たいして世間的な「幸福」には恵まれていないだけか?!

そんな個人的な余談はさておき……

世間の景気は「悪い」よりは「良い」に越したことはないけど、
一歩間違うと、
倒産前の会社が社員への不安を一掃するとき、
まるで組織改編するかのごとく新提案だの会議だのを上層部が打ち出すがごとく、
一本目、二本目、そして三本目の矢を放とうとする「アベノミクス」。

再び新自由主義路線盛りだくさんな提案がなされ、
小泉純一郎政権のときよりも、
確実に「痛み」を伴う人が増える可能性大です。

なのに見せたくない部分にはフタをしようとしてると思わずにいられない部分もままありますが、
かくいう自分を含めた国民自身も「本当のところ」は見たくないという「肝心なことは先送り」的思考こそ……

そのじつ「なんとなく幸福でありたい」という強迫観念ではないでしょうか。

ちょっと極論じみてるかもしれませんが、
自分達の置かれた状況を見据える前に、
「第三の開国!」などと言って、
良い方向だろうが悪い方向だろうが、
外圧(ガイアツ)によって尻を叩いてもらわないと現状を打破できないというのも困ったもの。

だけど、
かつてのような「年功序列」や「終身雇用」も崩れつつあり、
努力して勤勉に勉強し働けば必ず報われるとはいえなくなった昨今。
一昔前から……
高収入・高地位かつ最難関試験の突破者と言えば法曹関係の方々ですが、
今や弁護士の約2割が年収100万円以下(ちなみに経費を差し引いた所得)と聞いて驚きを禁じ得ませんでした。

日本という国だけでなく私たち一人ひとりも、
その立ち位置を決めるタイムリミットを迎えていることだけは間違いないようです。

で、「反・幸福」ということですが……
これは「不幸」を意味することではなく、
「幸福」という漠然とした、極めて不確実な人間製の概念に振り回されず、
ギブアップという意味ではない「諦め」(道理をしっかりと見据える)を大切にして、
自分の足だけで立ってるのではなく、
長きにわたって育まれた自然や文化や環境のなかで生かされ、
そして周囲の人々の「おかげさま」もあって生活している。
そんな気持ちを大切にしたい。

なんて偉そうなことを言ってみたりもしましたが、
今、何でもいたずらに「変革」を求めることに「?マーク」が点灯している人であれば、
この本のイイタイコトには共感できることでしょう。

余談ですが「デフレ脱却!」と声高に叫ばれていますが……
あれだけ浮かれて高級ブランドを分割払いで買うのがあたりだったバブルの後期には、
すでにダイエーで39円の「セービング・コーラ」が売られていたり、
多くの小売店も営業時間をどんどん伸ばしサービス残業も今よりも多かったと思う。
工場内では今や世界でも通用する「カイゼン」(改善)あって生産性が上がり、
品質や価格的に世界で競争力のある商品が多々誕生したものの、
「高すぎる生産性」というのも、ある意味、デフレの要因の一つでもあるわけです。
何でもたくさん「欲しい!」と思うその裏側で、
泣いてる人、苦しんでいる人がたくさんいうという想像力はもっていたいところです。

2013/05/20

独自視点の旅は色褪せない:『異郷の景色 』西江雅之著

20120101_000000717

何気なく古本屋で見つけて買った『異郷の景色 』(西江雅之著)。

著者は若干23歳ながら独学でスワヒリ語の文法を日本初のスワヒリ語の文法書をまとめたり、
早稲田大学で文化人類学の教鞭を執った人ですが……

1979年初版なのに過去の旅紀行を読まされている感じがしなくて、
とても楽しく読ませてもらった一冊です。

文体も約物(記号類)が極めてシンプル。
句読点以外は会話の部分もカギカッコではなく2倍ダーシ「――」が主に使われていて、
読んでいて引っかかりが少ない。

またリズム感を感じる読みやすい文体なのに、
小説家やルポライターとは違った「客体との距離感」が、
むしろ描かれた光景を脳裏で想起させてくれる。

日本だと新宿・吉祥寺・神保町・豊島園。海外は台北・オアフ・ティフアナ(メキシコ)・ロスアンゼルス・サンフランシスコ・ナイロビ...etcといった街をめぐる旅物語が綴られています。

唯一、時代を感じさせるのは海外渡航前の予防接種の証明書の話題が登場するぐらいでしょうか?
歴史的というか通時的な語り口ではないですし、
2013年でも、こんな光景ってあるなあと思う記述も多く、
なんだか同時代的なものを感じるだけでなく、どこか醒めた視点がむしろ一気に読み終えさせてくれました。

たとえば、昆虫や動物を売っている店での一コマ……

――ほら、ぼうや、絵で見たでしょ、カブトムシですよ。 と話しかけている。なるほど、そのカブトムシも、その母親も、その子供も、みんなすべて本や雑誌のなかでみた絵とそっくりだ。

といった行(くだり)。<138ページ>


ちなみに、私が手に取ったのは晶文社刊ですが、
西江雅之作品集(大巧社刊)にも収録されているようです。

学者さんが書いた書籍ですが、
「アーバンツーリズム」のエトセトラを知ることができる一冊としてもオススメです。

※アーバンツーリスムについて
http://kotobank.jp/word/アーバンツーリズム

2013/05/16

『コレキヨの恋文』:日本の未来は描かれたように展開するのか?

Dscn3743

昨年、出版された本ですが『コレキヨの恋文』を読了。

著者は三橋貴明、執筆協力はさかき漣となっていますが、
このコンビの他の書籍と三橋貴明単独の書籍を見れば、
この本も「三橋貴明=原案」「さかき漣=執筆」と思っておいてよいだろう。
だからといって三橋貴明がゴーストライターに書かせているというわけでなく、
本書で「イイタイコト」は三橋貴明が日頃展開している議論そのもの。

ちなみに、三橋貴明自身は、以前に自民党から参議院選挙の比例区で立候補したこともあり、
本書内では民主党や社民党の議員が、まるでヒール役のような描かれぶり。
そんな党利党略的な部分が見え見えな作品なれど、
登場人物で予言していたかのような描かれ方をしているのが……

元首相で財務大臣の「朝生一郎」。

現政権で言えば、副総理 財務大臣 金融担当大臣でもある麻生太郎そのもの。

この本が出版された当時は、まだ民主党政権だったことを思うと、
今、アベノミクスと称されている戦略を含め、
政権が交代したときのブループリント(青写真)は、
国会議員以上に、彼ら・かの女らの周囲を囲むブレーンによってアイデアが吹き込まれている部分も多分にあるということの証左でしょう。

余談はさておき、この小説で民主党から政権を奪還し総理大臣に就任するのは、
政治の世界は無知ともいえる30代の弁護士資格をもつ霧島さくら子。
現自民党政権も重要な政策課題としている「デフレ脱却」が本書でも一大テーマとなっており、
その指南役が、総理大臣官邸の庭で幻想的に(ここが小説の真骨頂!)に現れる高橋是清。
日銀総裁、内閣総理大臣といった要職のみならず財務大臣に6回も就いていたことは、
私も「コレキヨの恋文」で恥ずかしながら初めて知った。

今日のアベノミクスといわれるものも、そのじつ、第一の矢や第二の矢は、
世界恐慌や昭和恐慌と呼ばれた時代の教訓(高橋是清の政策)を継承するといったもの。
とまれ、その詳細は、興味を持って読む方がおられれば「コレキヨの恋文」で確認してください。

一国の将来を託された内閣総理大臣たるものの評価は、
この本でも高橋是清に「能力や才能よりも施した政策の結果」と言わせているが、
要するに、就任する人にもよるといえども、
内閣総理大臣の判断は周囲の知恵袋次第で如何様にもなるとも解釈できはしまいか。

かつて、政治の世界は「魑魅魍魎(ちみもうりょう)が跋扈している」などといった表現がよく使われていた。
人に害を与える化け物が政治の世界にはウヨウヨしているという意味だけど、
害を与えるかどうかはさておき、例えば、産業競争力会議と称される場で、
国政選挙で選ばれたわけでもない民間議員とも呼ばれる有識者委員が、
国会議員なみに主義主張を唱えていたりする。
この方々が、どこまで「私利私欲」を離れて会議に臨んでいるかについては疑問符が付く。
そして人選にかんしては、
「人選産業競争力の強化及び国際展開戦略に関し優れた識見を有する者のうちから内閣総理大臣が指名する」ことになっている。

ちなみに、昨今話題になっているTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)には諸手を振って賛成する「自民党の知恵袋の一派」とも言える。

そのいっぽうで、もともと自民党は、
2012年末の衆議院選挙のポスターでも「TPP反対!」と堂々と掲げていた。
現状は定かではないが、200名以上の自民党議員が「TPP交渉参加反対」派とも言われていた。
その周囲には、産業競争力会議に選ばれたメンバーとは意見の多くが相容れない「自民党の知恵袋」がいて、
そのなかの一人が『コレキヨの恋文』の著者であると言って過言ではないでしょう。

この本は、今後数年間の理想的政局を政権交代前に小説として著したともとれる内容です。
現時点では方針が明確といえない「第三の矢=成長戦略」が今後どう進んでいくのか? 
TPP参加に反対する立場からの理想がフィクションとして展開されている「コレキヨの恋文」だけど…

ここにフィクションとして描かれているような……

「日本のTPP参加交渉離脱以降、TPPは自然消滅に向かい、元通りの4カ国に戻る」
「アメリカもニュージーランドやオーストラリアからの農産品の輸入拡大を受け入れるのは困難であることから離脱濃厚」
「日本が経済成長路線へ復帰した結果、防衛費が増額され、それに基づきアメリカからの軍需産業の輸入拡大によってアメリカの雇用状況も改善」

といったことが、現実の世界ではどういう結果となるのか?

とまれ、小説としての『コレキヨの恋文』はファンタジック(和製英語!)な政治経済小説。
特に終章「是清からの恋文」は、
霧島さくら子のみならず現代の人々に向けてのメッセージともとれる文章となっており、
一種の涙を誘うような筆致です。
詳しく書いてしまうと読む楽しみがなくなるので興味のある方が本書で読まれることを望みます。

追伸:
アメリカ国内でもTPPに懐疑的な層が増えているそうです。
詳細は以下のYou Tube動画で。
前半は孫崎享氏、後半は山田正彦氏。
山田正彦氏の講演のほうで最近の訪米後の事情を話されています。

http://www.youtube.com/watch?v=qHlmCn1I1Bc


2013/05/04

クールガイなテイストの食中酒「丹沢山 秀峰 無濾過生原酒」

Dscn3372

加齢臭はなくとも、チャラついた晴れがましさは卒業した「ちょっとクールで辛口な口調だけど、じつは甘いルックスの持ち主」といった味わい。勝手ながら「丹沢山 秀峰 無濾過生原酒」を飲んでみた印象です。

神奈川というと、あまり日本酒のイメージはないかもしれませんが、日本の名水とも相まって、この「丹沢山」や「隆」といったブランドで展開している川西屋の酒は、個人的に大変好みです。

この酒は、私のストライクゾーンの味わいを出す、足柄山産の酒米「若水」ではなく、徳島産の「山田錦」。しかも70%しか精米していないので、一口目は、新酒ながらもボリューム感があります。でも、日本酒度は+7あり、喉ごしの切れ上がりは、かなりシャープです。そんな酒質で、立ち香は極限まで抑えてあるので、料理の邪魔は一切しません。酸もピシッとしているので、時間が経つにつれて味わいが前に出てくるタイプです。

Dscn3374

「◎◎の香り」や「◎◎の旨味」といった表現よりも、料理の名傍役というのが、この酒の褒め言葉ではないでしょうか。

なので個人的には、トマトソース系の鶏料理といった西洋系の料理なんかと合わせたときが良い感じでした。

最後の余談ですが……この酒、生ですが、2、3年冷蔵庫で熟成させたら大化けしそうな予感です。なので開栓後1、2日ですと、現段階(2013年5月)では、まだまだ若い味わいです。


2013/05/03

真空管アンプの製作に挑戦:その1

Dscn3593

このところ仕事以外の時間を……一度は作ってみたかった真空管アンプ(オーディオ)のパーツ集めと、パーツレイアウト等の思案に使ってしまっている!最初の写真は、そのレイアウト検討中の一枚です。

未知のことにトライするのは、今まで使えてなかった好奇心を喚起するというか、いろんなことに気づかされる。

とにかく、パーツだけでも、日本、アメリカ、中国、ロシア、台湾……とけっこうな多国籍の集合体。すべて日本製のパーツでできなくもないが、それだと作れるものが、かなり限定されてしまう。特に真空管そのもの。

とまれ、こういうインドア的というか、世間的には「道楽の趣味」的なものにトライするって、考え方によっては、人と交わる時間が減ってるなあと、これは大いに自戒。でも、ここ最近、ヘッドフォンから音響機器にハマる女性も増えていて、なかには真空管のアンプまで買う人もいうという記事も読んだことがある。

その意味では、だんだん趣味にかんするジェンダーの垣根もボーダレス化に向かいつつあるというか、もしかすると、音やイメージに対する感覚から、女性のほうが真空管的なものに親和性があるのかもしれません。

いずれにしても、少しずつシャーシーの加工からはじめて、なんとか音が出るよう、これから少しずつ有言実行的に、途中経過を紹介していきます。ちなみに……

Untitled2

製作にトライしようとする真空管のパワーアンプは…

http://www.furo-visu.com/s_new-single/

↑こちら、フロービスさんの製作例を参考に作ろうかと思っています。

ちなみに、私自身は大学も文系出身で、高校でも2年生までは国立理系進学を念頭に組まれたカリキュラムだったため、文系を選択すると、悲しいかな物理は肝心の電気回路のところだけは全く勉強できない有様でした。なので、回路等、これから勉強しなければといったところです。

余談がすぎました。で、作ろうと思ってますのは、上記サイトにあります「6L6トライオード接続シングルアンプ」の回路で、KT66という出力管を使うというものです。

以前、イギリスや東京でも見たり聴いた古いイギリスのアンプ(クオード)にKT66が使われていて、ただ、それはシングルアンプではないので音の世界は違います。それは考慮に入れつつも、真空管の形状もいい感じだし、いろんな先達から「派手さはないけど良い音のする真空管」との話をいただいたりしたので、ジャズ好きな人からは薦められる6L6も差し替えることもあって、製作を決めました。

こんな感じなので、真空管アンプの回路的なことは門外漢です。これをお読みいただいた方は、あくまで「門前の小僧」的な感覚で、これから先、時々、掲載するであろう途中経過をご覧くだされば幸いです。

2013/05/01

四季の風呂: 五月は菖蒲湯

0500

5月は古くから「物忌みの月」。薬効成分や健康維持によい菖蒲が邪気払いとして大事にされ、菖蒲酒や菖蒲湯として親しまれた。

自然の力で自己治癒力もアップさせることも大事ですね。

« 2013年4月 | トップページ | 2013年6月 »