« ロマンチックウイルス(romantic virus):集英社新書/島村麻里著 | トップページ | 『最後の恋は草食系男子が持ってくる』:新しいジェンダーの世界 »

2010/07/25

楽天「英語がダメならクビ」って?/会社で英語を強要する前に日本語が危ない日本人

:: 最近,日本企業についての賛否両論的な話題といえば,

 「楽天が社内での英語を義務化」

 といったところでしょうか?!

ちなみに日本が太平洋戦争で負けた直後,
 かの文豪,志賀直哉が,あれは確か中央公論誌上だったか,
 日本語は文法等あいまいなのでフランス語を公用語にしては,
 といった提案をしていたのを思い出しました。

 それはさておき楽天の方針はグローバル化なのか?
 みなさんは,どうお考えでしょうか?

:: この社内での英語義務化については,また改めて書いてみたいと思いますが,
 その前に,

:: もうすでに日本では,どう考えても,
 英語のネイティブの方々には通じないであろう「カタカタ語」が氾濫しています。
 あれが,個人的に,どうも煩わしいんです。
 日本語を母国語とする人が苦手な「l」と「r」だけでなく,「th」「v」「f」...etc。
 
:: そういえば,以前,「カタカナ語 日本語も英語もだめに」

 という大学で英語を教える女性からの投書がありました。(10月8日付朝日新聞朝刊)

 <英語の理解を妨げるようなカタカナ語は学校教育の現場では極力,
  使わないように教員は心がけるべきだ>

:: いやはや,「学校教育の現場」どころか,
 ラジオやテレビをはじめ情報伝達媒体にも言えることです。

:: この投書でも<発音とスペリングの学習においても問題がある>
 と発言しておられますが,
 このまま「カタカナ語=Japanish?!」が増殖すると,
 本当に日本での英語学習が,とんでもないものになりかねませんよ。

:: まず,英語の前に<最近,英和辞典の漢字が読めない学生が少なくないとよく耳にする>
 と新聞にも書いてあるとおり,
 今,日本語を母国語とする人の「日本語」が,あやしい。

:: ちなみに,新聞記事では・・・
 「drag」(ずるずる引きずる)と「drug」(薬)は発音も綴りも違うが,
 カタカナでは「ドラッグ」と表記すると紹介されていましたが,

 では,なぜ男性が女装でするパフォーマンスのことは,
 わざわざドラァグクイーン(drag queen)と小さい「ァ」を付けるのかと疑問符がつく。
 おそらくカタカナ語でドラッグクイーンとすると
 「drug queen(薬中女王)」と誤解されかねないからだろう。

:: そんな余談はさておき,そもそも同音異義語が多いのも日本語の特徴で,
 そういった母国語の特徴をカタカナ語でも引きずっている。
 とまれ,言葉が通じるか否かは,
 世界の料理を何でも日本風にアレンジして食べるのとはわけが違う。

:: たぶん,英語が母国語の人なら聞いて驚くかもしれないが・・・
 日本で生まれ育つと,英語を聞く習慣がついても・・・
 「rubbish」(英国でのゴミ)と「lavish」(ぜいたくな)とを区別できないことがある。

:: とにかく日本語には破裂音や摩擦音が英語のように豊富ではなく,
 それこそ,同音異義語も文脈の中で「読む」。
 この同音異義語を文脈の中で「読む」行為こそ,
 日本語を理解するうえで大切な要素ですが,

 たとえば「変態(へんたい)」という言葉。
 「性的な異常(abnormality)」と
 「動物の生育過程における形態の変化(metamorphosis)」
 の二つの意味があるわけで,

:: 結局のところ,先ほどの「ドラッグ」というカタカナ語の示すのはどちらか?
 を考えるのと同じく,
 「変態」という言葉の意味も2つの意味があることを知らなければ,
 使い方によっては大きな誤解を生んでしまうことになる。

:: そんなこんなで,本当のところ,
 英語学習のみならず,外国語学習をするうえで一番大切なのは,
 母国語に置き換えないで学習することが最善かもしれません。

:: とまれ,細かな発音を無視したカタカナ語を氾濫させるぐらいなら,
 いっそのことカタカナ語ではなくアルファベットにすればいいのでは?と思ったりもしますが,
 これはこれで縦書きのさいには不自然極まりなさそうです。
 ならばカタカナ語に発音記号的なマークを表示してほしいといった希望もわいてきます。

 まあ,社内で英語を義務化する流れについては,
 その会社の方針なら外部がとやかくいう必要はありませんが,
肝心の社員の日本語力はいかがなものなのか?

:: いずれにしても,今は英語学習もさることながら日本語学習を疎かにすると,
 むしろ日本人の思考能力そのものが問題視されるかもしれません。

かくいう自分自身の日本語こそ,
 これまで「何歳になっても磨きがかからない」
 と自問自答していた懸案事項であります。



« ロマンチックウイルス(romantic virus):集英社新書/島村麻里著 | トップページ | 『最後の恋は草食系男子が持ってくる』:新しいジェンダーの世界 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/91790/48969208

この記事へのトラックバック一覧です: 楽天「英語がダメならクビ」って?/会社で英語を強要する前に日本語が危ない日本人:

« ロマンチックウイルス(romantic virus):集英社新書/島村麻里著 | トップページ | 『最後の恋は草食系男子が持ってくる』:新しいジェンダーの世界 »