« 2009年4月 | トップページ | 2009年6月 »

2009年5月

2009/05/25

日本髪とかんざしの美学「お俊恋唄」鳳凰座(座長・中野加津也):0523大衆演劇@満座劇場

32668225_2031045249☆大衆演劇に行くと,
 たぶん日頃は地域で「浮いてるだろうなあ」と思うオバサン客がいる。

 足繁くとまではいかないが,今
 月は足を運んでいる満座劇場の鳳凰座公演で,いつも・・・

 「ザァチョー!」「カズヤーっ」

 とノリノリのオバサンが一人。

 しかも,このオバサン,まるでロックのライブみたいに,
 キメのハンチョは・・・

 「イエ〜イっ!!!」

 いつの間にか,私の頭の中では「イエ〜イおばさん」になった。笑。


1177789399_48 ちなみに,このオバサン,
 ここ満座の夜の部ではパワー全開だったが・・・

 昼に梅南座で出会ったときは・・・
「カゼひいてしもて」と隣の客に話していた。
 なぜか,今月は,このオバサンと観劇のコースが重なる。

 とまれ,どうやら,大衆演劇の芝居やショーで劇団と一体化することが,
 この人にとって一番の健康法と察しました。

 なんて余談はさておき・・・
 今月の満座劇場での鳳凰座の大阪初乗りの公演・・・

 大入りが続いているとのこと。

 かつて松井誠が劇団を旗揚げしたとき,素人の座員ばかりだったため, 
 ショーは出突っ張りだったため,
 逆にお客さんが大喜びしたことを本で読んだ記憶がありますが・・・

 座員が素人でない鳳凰座とはいえ,
 病気による座員のリタイア等があり苦しい台所事情ながらも・・・

 芝居に歌に女形にトークにフル稼働する中野加津也座長のフル回転の頑張り,
 そして少人数ゆえに鍛えられる若手座員の成長を・・・
 大衆演劇のお客さんが後押しするわけであります。

1177789399_244 「うまさ」以上に「一生懸命がんばってる」が
 大衆演劇のお客さんのハートに刺さります。
 これは現代の日本人がすっかり忘れた「何か」であるのかもしれません。

 この日の芝居は「お俊恋唄」という,
 ヤクザの斬った斬られたをめぐる,男と女の話。

 相手方の黒田一家の親分を斬り敵を討つ前も・・・

 ヤクザの男(弥太郎/中野加津也)とヤクザの女(お俊/中野翼)は
 お互いをナジリ合いつつも使命は果たすものの・・・

 その後,お俊は,カタギになって許嫁(いいなづけ)のところへと去っていく。

 別れ際,お俊が自分の簪(かんざし)で,
 乱れた弥太郎の髪をやつすシーンが,
 この芝居では一つの見どころになっています。

 それにしても,昨今,こんな女性がいますでしょうか?! 爆


32668225_2209424343 しかしながら・・・そんなカタギになったお俊のところに,
 黒田一家がケンカ状を。

 修羅の場へと向かうお俊のことを知った弥太郎,
 お俊を救おうと,親分を斬った又四郎(藤島鉄也)との決闘。
 しかし病におかされた弥太郎,お俊との再会も・・・

 といった芝居です。

  個人的には病ゆえに弥太郎が「うっ」と喀血するシーンで,

 ほんの少しの血糊と,それを拭うチリ紙なんかあれば,
 もっと壮絶な見応えのあるシーンを堪能できたかなと思いましたが・・・

 キッパリ(キメの部分)はネチネチと臭くなくクールにきまるので,

 見ているこちらもスッキリします。

 まだ旗揚げしたばかりで,
 しかもアクシデントもあって少ない座員のなか,
 一生懸命の熱演でありました。

 そして,そんな座員が演じる芝居の「義侠心」を,
 お客さんである大半の女性に感じた,満座劇場の夜でありました。

 「イエ〜イっ!!!」

(●写真1)
座長・中野加津也の女形に女性客がメロメロ。
これぞ日本の変態美!

(●写真2)
連日の公演で声が枯れ気味ながらも
芝居では艶のある声で座長ばりに熱演した
今,劇団内女優筆頭?!の中野翼。

(●写真3)
バーバリー調のチェック地で割を入れた
角袖コート姿の中野貴之介。

(●写真4)
一ヶ月とおしのゲストとして
まるで鳳凰座の一員のようにフィットしている藤島鉄也。

  ←表紙は中野加津也座長

2009/05/18

「鳳凰座(中野加津也座長):少ない座員でも頑張っていた」0517大衆演劇@満座劇場

1170475377_209 今月2回目の観劇。口上では17日の時点で大入りが18枚とのこと。

 この日の芝居は「三人出世」。

 故郷・播州を離れた・・・
「定やん」(ちょっとバカっぽい目明し<十手持ち>)
「友やん」(泥棒)
「島やん」(金貸し)
の三人が,
それぞれ違った境遇で再会する,
わりと大衆演劇ではいろんな劇団がしている人情劇。

1170475377_65この日は,日頃,二枚目のイメージが強い座長・中野加津也が 「定やん」役で三枚目でした。

 大衆演劇というものは,「今や忘れられつつある庶民の喜怒哀楽」を味わえるだけでなく・・・
 奇想天外なメイクや着物等で華やかな・・・ある意味,前衛演劇よりも・・・
 世界的な視点で見れば「異端性」のある,「古くて新しい日本の文化」ではないでしょうか?

1170475377_251 「食わず嫌い」というか・・・わりと先入観で行きづらいと誤解されがちでもあったりしますが・・・
 一度足を運んでみると・・・初めて会うお客さんどうしが,
 まるで旧知の友達のような気軽さで会話が弾んでいるのも・・・
 この世知辛い世の中では貴重な空間かもしれません。

32400864_2962101138(●写真一番目)座長・中野加津也
(●写真二番目)座長・中野加津也の女形
(●写真三番目)若手の役者も舞踊ショーでピースサイン!
(●写真四番目)中野翼と中野貴之介(女形)の相舞踊 


  ←表紙は中野加津也座長

2009/05/11

「鳳凰座(中野加津也):2月に生まれた新しい劇団」0510大衆演劇@満座劇場

Kazuya(●写真上)鳳凰座の座長・中野加津也。
(●写真中)鳳凰座の女優・中野翼
(●写真下)鳳凰座の若手・中野貴之介。

☆5月のゴールデンウィークは控えていた大衆演劇ですが,
 そろそろお客さんも落ち着いてきた頃と思い・・・
 今年,2月に旗揚げした「鳳凰座」を・・・大阪・深江橋の満座劇場で初観劇しました。

 ミニショーでは・・・座長と双璧ともいえる竜美獅童がいない!と思ったら・・・
 芝居の後,座長の口上あいさつで・・・
 「たぶん入院することになるでしょう」
 とのこと。毎日ほぼ休みなく劇場では公演が続くので,
 役者さん達は,健康の管理が大変かと思われます。

Tsubasa
 以上はさておき,芝居やショーは,5月の公演がお休みになっている藤間智太郎劇団と二座合同公演といってもいいような形(藤間智太郎座長は15日までの出演)。この日だけでは「鳳凰座」のカラーを表現することができませんが・・・座長・中野加津也が昨年末まで在籍した「劇団蝶々」とは違って・・・

 観劇に来ていたオバサンの言葉が印象的でした。

Taka「劇団蝶々は,ちょっと冷たい感じもするけど,芝居の一コマ一コマでグッと客を引きつける男っぽさがあった。こっちの新しい劇団は・・・弟ということもあるけど,オキャンな明るい雰囲気の劇団で,全然イメージが違うね」

 この日も昼の部から大入りだったみたいで・・・客席からは多くの女性ファンからハンチョの嵐でした。

 とまれ,新しい劇団の観劇は,初々しさがあって,送り出しも爽やかで観客側も気持ちいいものです。


  ←表紙は中野加津也座長

« 2009年4月 | トップページ | 2009年6月 »