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2007/10/16

「創造性(creativity)は万人共有のもの」:『脳と創造性 「この私」というクオリアへ』読了後の感想:その1

Mogi『脳と創造性 「この私」というクオリアへ』(茂木 健一郎/PHP研究所/2005年)


脳科学者・茂木健一郎による,「どことなく啓蒙書的内容」の一冊。

ブログやSNS(Mixi...etc)といった,万人が決まったフォーマットにそって設定すれば,
その日から「情報」(敢えてこの言葉を使います)を発信できる,
この時代だからこそ刺激的なタイトルですね。

「どことなく啓蒙書的内容」と表現しましたが・・・
決して「社会という文脈に添っていくための処世術」を読者に諭す展開ではなく,
「私」という一人称からスタートするスリリングな展開で,
あっという間に読み終えました。

創造性とは,天才のみの特性ではなく万人共有のものと説きながらも,
いわゆる天才と呼ばれる人とは「どのような人」なのかも丁寧に解説しています。

本書で,おもしろいなあと思ったキーワードは「一回性の経済学」。
ある時に感じた感動を,別の時に同じように再現しようとしても,同じではない。
生き生きとした「今、ここ」は一度だけのものであり,
だからこそ,長期記憶として脳の階層に印象深く記憶され,
そういった体験の積み重ねが,新しい創造性への源となっていく。

本文には,こう書かれています。

「人生の中で忘れられない思い出があったとしても、無理をして二度繰り返すべきではない。一度だけで良い、一度でもそのようなことがあれば本望だ、という潔さこそが、人生をうまく生きていくための知恵である。そしてこのような一回性の経済学は、芸術の本質と無縁ではない。」

真の創造とは「一回きり」。とまれ,創造性とは無から生じるわけでない。では,その源泉は・・・


(「その2」に続く)


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