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2007/08/15

リサイクルの宝庫だった江戸:『お江戸の意外な商売事情』

Edo『お江戸の意外な商売事情—リサイクル業からファストフードまで』(中江 克己著/PHP文庫)

日本の江戸時代,今の東京には,すでに100万人もの人が住んでいて,
人口が世界一でした。
その人口に比例して,というか,
そんな大都市だったからこそ,生きていくための知恵を絞った足跡を,
「生業(なりわい)」から探っていった,おもしろい本。

特にリサイクル関係の職種を見ていると,楽しいですね。

たとえば・・・

○農村における貴重な肥料となる「肥取り(こえとり)」。
 水洗便所のない時代でしたから,人間が排泄した糞尿を肥料として買い取る業者がいて・・・
 一番高値取引されたのが,大名屋敷の糞尿だったそうです。
 縁起かつぎだったのか? それとも食事が良いので肥料としても良かったのか?

○「鳥の糞買い」
 当時,女性は,糠袋に少量の鶯の糞を混ぜて肌の手入れをしていたそうです。
 肌の余分な角質や汚れが取れる酵素(脂肪やタンパク質を分解する)が鶯の糞には入っているようで。
 いつの時代も「美白効果」のあるものは重宝されるわけで,
 鳥の糞を買い集める人がいたとは驚きます。

他にも・・

○「猫の蚤取り」
 江戸時代にも,昨今と似たペットブームがあったようで・・・
 そういった流行に乗じて短い間だったみたいですが・・・
 猫の蚤を取る専門家がいたようです。
 いったん猫を濡らし,狼の毛皮に包んで,しばらく抱き続けると,
 狼の毛皮に飛び移ったのだそうです。
 濡れた猫の毛より,狼の毛皮のほうが快適だからという理由がそうで・・・
 これは頭のいいアイデアですね。

仕事というものは,与えられることではなく,見つけること。
そんな思いにさせられる一冊です。

そして・・・「お金」だけでなく,すべての「資源」は天下の回りものだということを,
あらためて教えてくれます。


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