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2007/05/14

「電車の中で化粧する女たち」

Make『電車の中で化粧する女たち コスメフリークという「オタク」』
(米澤泉著/ベスト新書/2006年)


「電車」といえば・・・携帯電話の通話は減少傾向にあると思いますが・・・
比較的乗客が少ない時間帯に電車に乗れば,やっぱり見かけますね。

電車の中で化粧する女性。

一時期は,公的空間と私的空間の区別がなくなった云々という事で話題にされてましたが・・・

この本は,学者である著者自身が,「女の文化にどっぷりと浸かって」,女オタクとしての「コスメフリーク」について書いています。

それにしても・・・化粧に見る時代の変遷・・・

「欠点を隠す化粧」(80年代)
「自己主張としての化粧」(90年代〜ガングロとか)
「自己を表現する、教養や知性としての化粧」(90年代末〜現在)

って・・・。そういえば,女性の起業家が本当に増えているけど,
よくよく考えてみるまでもなく,美容産業系が多いなあ。
「美の階級闘争の激化」か?!

男性として,この本を読んで,ただただ驚いたのは・・・

<「化粧が上手いですね」は褒め言葉であり、意のままに外見を操れる女性は「ビューテリジェンス」の持ち主として賞賛される>

って,それ,もし男性であるボクが,初対面の女性に言ったら・・・完全にセクハラか,あるいは,軽蔑の言葉とみなされてしまうでしょう。いや,女性どうしだって,古くからの知り合いだったり,気心しれた関係でなかったら,「化粧が上手いですね」とは面と向かって言えないのでは?! 
なんていっても,結局,美人度が高い女性は,けっこう嫉妬の対象なんじゃないの?!

そう考えてしまうこと自体,もしかして80年代の「欠点を隠す化粧」という呪縛に囚われているから?!

とまれ,本のタイトルは「電車の中で化粧する女たち」となっていますが,そうした行為については,さほど触れられていません。むしろ,見栄えが悪いとされる(失礼!)男性の「萠系」オタクと,美的とされる女性のコスメフリークとは,表裏一体で,コスメフリークは立派な「理想の自分という虚構を楽しむ女オタク」だというのが,この本の結論。

男性のアニメオタクは,理想の女性像としてのフィギュア(人形)に「萠え」,「コスメフリーク」の女性オタクは自分というフィギュアに「萌え」る。いずれも,虚構という「閉じた体系」に属している点で共通しているから,本質的に同じとは・・・なるほど。言い得て妙ではあります。

結局のところ,「電車男」と「電車内化粧女」は,根本のところで,自己愛が強い人達と言えるかもしれませんね。

雑誌などでは「もてメイク」なんて見出しが飛び交って,さぞ男性の視線を意識しているようで,じつは自分の外見を変えることで,あたかも自己変革できるかのような世界観が,今のコスメ流行を支えているようですね。


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