« 男の着物(長着)を着てみた。 | トップページ | 「日本以外全部沈没」 »

2007/03/14

『1リットルの涙 難病と闘い続ける少女 亜也の日記』

Namidaこの本の紹介を書こうとモニターに目をやったら,涙が出てきた。

昨晩は,電話線回線工事の都合で,インターネットに接続できなかったら,
ゆっくりと本を読んだ。

『1リットルの涙 難病と闘い続ける少女 亜也の日記』
(木藤亜也/幻冬舎文庫/533円)

映画化され,かなり話題になった闘病記ですが,
原作を読んでいなかったので,古本屋で目に飛び込んできたから,迷わず購入。

作者の木藤亜也さんは,中学三年生で「脊髄小脳変性症」を発病し。この病気になると,小脳等が神経細胞がなくなり,5〜10年で死に至るという。根本的な治療法もない。

「160万部のベストセラー」と聞くと,話題性ばかり先行する本が多いですが・・・
この本は,160万部なら,まだ少ないと思える,とても良書です。

凄く大きな「人間愛」を感じます。

この本のアウトラインは,カバーに印刷された紹介文が,
うまく語っているので,ひいてみます。


------------------------------------

「神様、病気はどうして私を選んだの?」恐ろしい病魔が15歳の少女亜也の青春を奪う。友達との別れ、車椅子の生活、数々の苦難が襲いかかる中、日記を書き続けることだけが亜也の生きる支えだった。「たとえどんな小さく弱い力でも私は誰かの役に立ちたい」最期まで前向きに生き抜いた少女の言葉が綴られた感動のロングセラー。

------------------------------------


読んでみて思うのは・・・心の純粋な人が書く文章には,
余計な虚飾が一切無いから,メッセージが読者の心に綺麗に届くこと。

読んでいる側の心の曇りなんて,一気に突き抜けてきます。
もう1988年に他界されている亜也さんが,
まるで,隣りにいるかのように語りかけてきます。

例えば,本のタイトルになった「1リットルの涙」という言葉が登場する一文・・・

------------------------------------

 私は、生まれ変わりました。
 身障者であっても、知能は健常者と同じつもりでいました。
 着実に一段ずつ上った階段を、踏みはずして下まで転げ落ちた、そんな感じです。
 先生も友達も、みな健康です。悲しいけど、この差はどうしようもありません。
 わたしは東高を去ります。
 そして、身障者という重い荷物を、ひとりでしょって生きていきます。
 こう決断を自分に下すのに、少なくとも、一リットルの涙が必要だったし、これからはもっともっといると思います。
 耐えておくれ、わたしの涙腺よ!
 負けて悔しい、花いちもんめ
 悔しかったら、やればいいじゃん。
 負けとったらいかんじゃん。

(75〜76ページ)
------------------------------------


最近は・・・テレビもラジオも(表面的な)桜の話題だらけだけど・・・
この一文は本当に美しい・・・


------------------------------------

「ちっとやそっとでお母さんはくたばったりせんから、亜也も長期戦でがんばるんよ」
 目先のことばかりにとらわれている自分が恥ずかしかった。
 春ももうすぐ終わり、チラチラ散る花びらを車の窓から手を出して受けながら、母の深い愛に触れ、安らいだ気持ちになる。

(145ページ)
------------------------------------


しかしながら・・・何ともやりきれない一文は・・・
発病初期の頃,運動機能が少しずつ麻痺し転んでしまい,
前歯を三本も折ってしまったときのくだりです・・・


------------------------------------

 わたしだって“女”です。ちょっと大きめの前歯が折れてしまい、醜い顔になってしまったのです。
 私の病気はガンよりひどい!
 わたしの青春の美しさを奪った。
 こんなへんな病気でなかったら、恋だってできるでしょうに、だれかにすがりつきたくてたまらないのです。
 わたしは、もう“イヤ!”です。

(47ページ)
------------------------------------


あえて,感想をいっぱい書かずに,印象的な一文を,いくつか,ひいてみました。


ちなみに,この日記における亜也さんの記述は・・・二十歳まで。
この本では,二十一歳までの記録となっていますが・・・
二十一歳のことは,お母さんが書いておられます。


作者の亜也さんだけでなく・・・本の後半で寄稿されている,担当医師(女性),お母さんも,とても素晴らしい方々と,本を読んでいて実感できます。

お母さんのこの一文に・・・子を持つ親の心を思いました。

「子供の前では涙を見せまいなどと立派な態度はとれなかった」

« 男の着物(長着)を着てみた。 | トップページ | 「日本以外全部沈没」 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/91790/14259462

この記事へのトラックバック一覧です: 『1リットルの涙 難病と闘い続ける少女 亜也の日記』:

« 男の着物(長着)を着てみた。 | トップページ | 「日本以外全部沈没」 »