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2006/07/19

哀れエルセーヌのCM:「見た目」依存の時代。

Mitame「ゴージャスボディ」「ブランドを超えた」・・・などと,まるで人間の身体を「モノ扱い」するかのようなコピーが氾濫するエステサロンのCM。あれ,自分の中ではかなり滑稽です。

モデルさん個人のことはさておき,左側の人,上半身のみならず脚のポーズ,ちょっと角度入れすぎて力が入りすぎ!なんて冗談は程々にして,なんだか構図がちっとも美しく見えない。とまれ,こういうCMを見ていると,男女格差どころか女女格差は,ますます拡大していくのかもしれない。そんな気がしてなりません。

カタカナ英語を氾濫させるのがいいのか悪いのかはさておき,「ボディ」とか「フェイシャル」とか・・・そんな単語が並ぶと,身体の一部も取り替え可能なパーツのように思えてならない。

そんな余談はさておき・・・ここ最近,読了したのが『「見た目」依存の時代』という本(原書房/2005年11月初版)。石井政之という,ご自身が顔に赤いアザがあるジャーナリストと,資生堂の客員研究員であり大学で「きれいを学問する」をテーマに講義されている石田かおりという方との共著。

余談ですが・・・表紙で使われている写真がとても印象的で,つい手にとってしまいました。これは完全に「見た目依存」です。苦笑。

読む前から,だいたいの結論が見えていた本でしたが,他の人にとっては一見するとなんてことないような事でも,自分にとっては新たな発見がありました。

●まず,欧米人が見ると,日本人(および日本で生きる東洋系の人も含めてか?)のメイクは濃いということ。それは,シミや顔の些細な凹凸を一気になくすファンデーションがそう思わせるようですね。ボクは,マスカラをたっぷり塗ってマツゲをバタバタさせていたり,はっきりした色合いの口紅やアイシャドーをつけているのが濃いと思っていたのですが・・・。

●男もエステなどに手を出す昨今ですが・・・「メトロセクシャル」などというキーワードがあることを知ったこと。若くて高収入。都市部に住んでいて,ゲイではないが,女性的なファッションセンスや価値観を持つ。もちろんエステにも通うなど,自分のフェミニンな面を抵抗なく受け入れる・・・都市住民(メトロポリタン)と異性愛者(ヘテロセクシャル)の合成語が・・・いわゆる「メトロセクシャル」なのですね。
アメリカ発祥の合成語のようですが・・・一時期,日本でも流行った「フェミ男」とはちょっと違いますね。

●そして・・・単純に「えっそうなの?」と驚いたのは・・・日本では「美しくなりたい」という願望とセットになって「突出しない<普通>の美しさ」を求めていること。何でも「自己に対する評価」が日本の女性は他の国々に比べてかなり低いようです。とにかく「人並み」を求めての美容整形であり,メイクであったりするわけですが・・・「人並み」も移ろいやすいので,常に時代の流れに引っ張られてしまいますね。


話はさらに脱線してしまいますが・・・このところ・・・常々思うことは,トレンドに合わせてファッションやメイク等をしている人ほど,顔が憶えにくいのです。自分だけがそうなのかと思っていたのですが,著者の石井さんも同じようなことを書いておられたので,勝手にホッとしました。

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いやはや字数ばかりいたずらに重ねて肝心の本の内容に関する意見をあまり書いていませんが・・・結論的な提唱は・・・本当に読み出す前の予想通り「スロービューティー」でした。

細かい説明は,ここであえて説明しなくても,おおよそおわかりか,あるいは,読んでみられてのお楽しみといったところですが・・・「若さ」といった基準や,画一的な美の追求に陥らず,人それぞれが年それぞれの美しさを見つめ直す時。そのためには何でも安易に手をつけない「スロー」な方向で生きていく。要するに,化粧そのものは否定されるまでもなく,鏡の前で,もっと自分自身をみつめなさい。そんなメッセージが受け止められるのではないでしょうか?

ちなみに,著者の一人である石井政之さんが取り組まれている「ユニークフェイス」という概念については,いつか,あらためてきちんと書いてみたいと思っています。


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