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2005/07/09

薄化粧を酒で喩えたら・・・。

0709このところ・・・じつどこまで自分自身で「禁酒」ができるか挑戦してみましたが・・・一応,二週間以上もちました(笑)。この間,お誘い等のお酒も一切無し。ちなみに,タバコは止めてからもうすぐ二年になろうとしています。

 そんなわけで,久々にお酒を購入。

 まず・・・写真左は「三千盛」純米(岐阜県)。ここであれこれ説明しなくとも,お酒好きのベテランさんに訊ねれば「辛口」の筆頭候補になると思います。「純米」表示ですが,精米歩合はなんと45%。これだけ見れば立派な大吟醸ですが,お値段は四合も瓶でも,1300円台。辛さの割には口当たりがやさしく(たぶん仕込み水の影響),いい意味で「水っぽい」ですが,旨みもちゃんとあります。
 このところ暑くなってきましたが,夏バテ対策にはむしろ温かい「鍋物」がいいというので,じゃあお酒も温かい方がいいのかも?!と思い,燗酒にしてみました。もちろん,温めれば味は膨らみますが,あいかわらず,冷えてるときと同じ,清水を思わせる喉への感触。夏には,今っぽいフルーティで芳醇な酒もいいけど,こんな酒を冷酒で喉を潤しながら,淡い旨みをじっくりと楽しみたいものです。冷やなら嫌みのない酸味,燗なら素直な旨みが堪能できる,「食事のための酒」。

 もともと利き手が左で,小学校で利き手の矯正を受け吃音になったと言われる立原正秋の愛飲酒だったそうです。左利きにあやかってというか,文豪にあやかって思いを馳せながら飲みたいものです。

(原料米、麹米・美山錦(長野県産)、掛米・山法師(岐阜県産)/精米歩合45%/アルコール度数15.2度/日本酒度+11/酸度2.0)


 次に写真右は「上喜元 純米吟醸 亀の尾」。よくラベルをみると「上喜元(じょうきげん)」ではなく「上亀元(じょうきげん)」と「亀」の字が使われていて,語呂合わせがうまい。某国内航空会社のファーストクラスにこの蔵の酒が採用されているとか。いつも買ってる酒屋で,ちょっと気になっていた「亀の尾」バージョンでした(亀の尾についてはマニアの方々がいろんなところで書いておられるので割愛)。
 「三千盛」と比べると,同じ辛口でも,口に含んだときの味わいに厚みがあります。どちらも,冷やでは香り・味わいともおとなしめですが,こちらはぬる燗にしたら・・・冷やではかすかに感じた白桃や若いリンゴのような香りが,ふわっと口に広がってきました。
 
(原料米、蔵元栽培の亀の尾/精米歩合55%/アルコール度数16.7度/日本酒度+4/酸度1.5)

 どちらも酒も,出来がいいので甲乙つけがたいです。ちなみに,このところは,芳醇で,フルーティで,香りも華々しいものが,よくブログでも紹介されています。もちろん,さして酒通でもない私は,こういう酒も好きです。でも,このところ「水のような舌ざわり,でも味わいのバランス良し」という酒も,季節柄かもしれませんが,大いに見直しています。

 よく,アルコール度数調整のために加水せず,炭素濾過も一切しない「無濾過原酒」が「すっぴんのお酒」と形容されたりします。でも,現代人の舌は,だんだん辛いものとか味付けの濃いものを選択するよう,プログラミング?!されてしまっています。そういったコッテリした味わい(個人的にラーメンは太めの味わいのスープを好む)に呼応するように,「無濾過原酒」で,あの「ワインみたいな味」と言われるタイプが好まれるのでしょう。

 例えば,ラーメンでも,マスコミはとかく「新鮮」なネタがほしいですから,目新しい個性の強い味わいのある新店舗を喜んで紹介します。そこにはいろんな旨みを五段階評価で表現したら・・・「うわ〜旨い」と思う薬味やスープや,麺,五味があるから紹介されると思うのですが,仮に6項目を五段階で評価するとしたら「5・5・3・4・5・3」というような感じの店が多いと思うのです(なかには5がいっぱい並ぶような店もあるが)。
 いっぽう,いつの時代でも支持されるラーメン屋。例えば,東京・荻窪の●木屋とか,大阪・梅田の「●子江」なんていう老舗の味には,猛烈なパンチはない。でも,人々が安心できる「4・4・4・4・4・4」にはいつ行っても出逢えるんです。これが本当の「飽きない味」。何かが突出しすぎると,悪いところが目立ってしまう。

 今回,飲んでいる日本酒は,いってみれば,五味プラスもう一味が,五段階で5よりも4がコンスタントに並ぶ,旨さ。言ってみれば,それがスルッと舌をすべっていく旨さなんだんあと,つくづく思いました。

 ある意味,淡麗で,それなりに処理がされても,スキッとした旨みをほのかに感じられるお酒こそ「薄化粧」した味わいかもしれません。

 それと・・・日本酒に限らず,淡麗な味わいのほうが,一口二口と重ねるごとに,旨ければもっと味を知りたくなりますね。その意味で,今回の二本は,自分なんかより,もっとベテランの酒通の方々が本当の良さを知っておられるものと思います。人間に限らず,薄化粧とは,そういうことをさすのでしょう。

閑話休題。ちょっと方面の違う左利きですが・・・「クラブレフティ」を更新しております。利き手の左右にご興味のある方は是非。

只今のBGM ...... Holly Cole trio : My Foolish Heart

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